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    バイオマス施設で話し合う作業員(ローアングルから撮影)
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      サステナビリティ

    温室効果ガス排出量計算の概念

    組織は、サステナビリティの専門家と連携することによって、コストを管理しながら効率的に排出削減義務を果たすことができます。

    脱炭素化:温室効果ガス(GHG)計算の基本

    組織は気候関連の影響を評価していますが、規制当局もまた、GHG排出量の報告方法を進化させています。

    これらの背景やその他多くの気候変動に関連するビジネスドライバーを解明することは困難かもしれません。しかし、組織の排出量を明らかにし、削減するための簡単な方法は存在します。 

    それが重要である理由

    国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、気候変動による緊急事態が最悪の被害をもたらさないようにするために、人類は1.5℃超の平均気温上昇を防がなければならないとしています。気温がこの重要な転換点を超えると、気候への影響や環境災害は著しく深刻化し、頻度も高くなると予想されます。そして、私たちが気候変動の方向を逆転させることは、はるかに困難になるでしょう。  

    こうした事態を避けるためには、GHG排出量を2030年までに45%削減し 、2050年までにネットゼロにする必要があります。 

    初めの一歩

    国際標準化機構(ISO)のネットゼロガイドラインは、組織のガバナンスの準備から排出量の測定、報告、より幅広い影響まで、ネットゼロアクションの全段階を網羅する重要なガイドラインを提供しています。

    これらのガイドラインは、組織が事業活動から生じるGHG排出量の包括的インベントリを確立するための青写真として機能します。ガイドラインの適用範囲は、多様なセクターおよび地域にわたります。その目的は、GHGプロトコル規格の計算・報告アウトラインに準じて、組織のGHG排出フットプリントを統一的に、透明性をもって伝えられるようにすることです。

    GHGプロトコルには、産業活動、電力使用、輸送等の排出源を特定し、排出量の計算方法を決定する方法が含まれます。

    さらに、データ収集、エネルギーと排出量の二酸化炭素換算(CO₂e、多種の温室効果ガスからの排出量を比較できる指標)への変換、およびデータの報告方法についても明確に規定しています。

    ISO 14064-1:2018 温室効果ガス規格は、温室効果ガスの排出と除去の定量化および報告のための組織レベルでのガイダンスを含む仕様を提供します。温室効果ガス・プロトコル・コーポレート・スタンダードは、企業レベル の温室効果ガス排出インベントリを作成する企業その他の組織のための要求事項とガイダンスを示しています。

    排出量の明確化

    簡単に言って、温室効果ガスは環境と気候に大きな影響を与える公害の一種です。幅広い活動の結果として排出され、組織にとってはバリューチェーン全体で生じうるものです。 

    GHGの報告は複雑であるため、GHGプロトコルは、さまざまな排出源を「スコープ」と呼ばれる3つの異なるカテゴリーに分類しています。

    スコープ1 は、組織が管理または所有する排出源からの直接的なGHG排出です。多くの場合、私たちはこれを直接燃焼させてエネルギーを生み出し、活動に使用しています。暖房に使われる天然ガスや、自動車を走らせるための燃料などを考えてください。スコープ1の排出量には、冷房や空調システムで使用される冷媒なども含まれます。

    スコープ2  は、一般に電力購入に関連する間接的なGHG排出を表します。これらの排出は、組織が所有または管理している事業所ではなく、エネル ギーを生産している事業所で発生します。

    スコープ3 は15のカテゴリーに分けられ、報告を行う組織が所有または管理していない組織のバリューチェーン全体を通じた、他のすべての排出源からの間接的な温室効果ガスです。詳しくは、このブログの「スコープ3排出量」をご覧ください。

    気候への影響を緩和する

    自社組織の排出量を把握すれば、気候への影響を小さくする方法が見つかります。例えば、プロセスの効率化、機器の適切なメンテナンス、冷媒の責任ある管理、スコープ1排出量を削減するための電動式機器への切り替えなどが挙げられます。スコープ2排出量については、クリーンエネルギーの使用やクリーンエネルギー・インフラへの投資によって影響を低減することができます。スコープ3の影響緩和に関するこのConnect Summitの考察は、選択肢の概要を上手にまとめています。

    自社が与える影響の低減を目指す企業にとって、 ISOネットゼロガイドライン は、組織のガバナンスの準備から、排出量の測定、報告、より広範な影響への対応まで、ネットゼロアクションの全段階を網羅する重要なガイダンスです。

    サステナビリティの専門知識

    温室効果ガス報告に関しては、「世界資源研究所(World Resources Institute)」および「持続可能な開発のための世界経済人会議(World Business Council for Sustainable Development)」が策定したGHGプロトコル・コーポレート・スタンダードISO 14064-1:2018の2つの主要規格があります。

    BSIと連携してサステナビリティ分野の専門知識にアクセスしてください。費用対効果の高い方法で、排出量の計算と削減に関する責任を果たすことができます。BSIが、GHGの計算から報告、排出削減まで、すべての段階でサポートいたします。